ダメケル

三十歳ニートの日記

行き倒れ

昔、倒れているホームレスを見かけたことがある。大きな駅の前で人通りも多かったけど誰も近寄ろうとはしなかった。僕も横目で通り過ぎていった。そのとき顔がすごく安らかだったのを覚えてる。向こうのほうから警備員らしき人が走ってくるのが見えて、僕は振り向きもせずにそのまま歩き続けた。
 
もしかしたら将来ホームレスになるかもしれない。家族が死んで、お金がなくなれば、どうしようもなくなる。なら働けってことになるけど、なんだかもう全部どうでもいいって気持ちになってしまうんだよね。
 
いま三十歳。働いていたらそれなりのポジションにいるだろうし、結婚して子供が出来ている人も多い。二十代のときに努力していたことが実を結び始める時期だ。自分は努力もせずにダラダラと過ごして、そのツケがだんだんと回ってきてる。いや頑張っていたことはあったんだけど、結局は実を結ばかなかった。もうそれで一気にヤル気を失って、消化試合みたいな毎日を過ごしている。
 
あのときあったエネルギーみたいなものが嘘のようにすっからかんになって、むしろ恥ずかしい記憶とすら思ってしまう。最近はよく昔のことを思い返して、嫌な気分になるよ。恥をかいたことや怒られたこととか。大きな失敗だけじゃなくてほんのちょとした掛け違いみたいな出来事も思い出して、胸が苦しくなる。ストレス耐性がなくなったのか、少しでも自分を傷つけてないと落ち着かないか、あるいはその両方なのかもしれない。
 
この先、人生には楽しいことが起こらない気がする。まだ彼女も出来てないし、やってないことやいったことのない場所はたくさんある。でも一通りは出尽くした感がある。これからは老いてくだけだろうし、ならいっそ早いうちに済ませおいたほうがいいと思う。ぜんぶがめんどくさい。