ダメケル

三十代フリーターの日記

フルサトをつくる

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伊藤洋志×pha『フルサトを作る』を読む。
 
都市と田舎、複数に拠点を持てば生きやすくなるのではという発想から出発して、そのための考え方や具体的な方法が載っている。旅と定住の中間くらいに位置するイメージだ。
 
フルサトを作るには、人との繋がりを作り、仕事を生み出す。仕事はお金儲けだけではなく、「自給力を上げる」「関係性を作る」ことがセットになっている。
 
筆者の伊藤さんはphaさんのドキュメンタリーに登場してたけど、京大卒なのはこの本で初めて知った。やはり頭の良い人は行動力も桁違いだ。書いている文章も面白くて、人間同士の繋がりを経済と捉えている見方は印象的だった。SNSで情報発信しまくって評価経済で生きていこうぜ」というよりも「簡単な作業から付き合いを生み出していく」ほうがなんだか腹に落ちやすい。
 
都市と田舎の対比が何度も出てくる。たが、ここで言う都市は近代的なものではなく人間の密集地という側面を持っている。古代中国の役人たちが仕事に疲れて、田舎で療養していたことが書かれていて、ああいつの時代も同じなんだなと思った。
 
伊藤さんは人間の動物的な部分も重要視している。フルサトで身体感覚のチューニングするというのがすごく面白い発想だなと感じた。
 
僕の住んでいるところは都市ではない。普通の地方都市にある町だ。そこそこ自然もある。けど、家の近くは車通りが多くて、クラクションやエンジンの音が耳障りだ。とくに精神的に参ってるときはイライラしてくる。自然の音に溢れた場所でゆっくり過ごしたいと思うときがある。
 
近辺でフルサト関係のイベントや繋がりがないか調べてみた。役所が主催する移住者向けのものが多かった。まぁ、そりゃそうだろうって感じだ。もうちょっとユルイ感じのものなら顔を出してみようかなと思ったりもする。しかし、まぁコミュニケーション能力が必要だよね。
 

 

フルサトをつくる: 帰れば食うに困らない場所を持つ暮らし方

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