ダメケル

三十代フリーターの日記

人生の土台となる読書

 京大卒、元ニートのphaさんによる読書ガイドブック。新しい知見や自分自身を見つめるための本が紹介されている。小説、エッセイ、学術書、マンガなど幅広いジャンルのタイトルが収録されている。

 

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 これまでphaさんの本の内容と被るところもあるものの、この本をキッカケに新しい読書の扉を開けることができると思った。

 印象に残ったところをいくつか紹介すると、アフリカ人の伝統的な時間の概念には未来が存在しない、動物とセックスするヒトたちがいる、パプアニューギニアでは普通のお金とは別に貝殻のお金が流通している、ずるいヤツは集団にとって害になるからみんなで攻撃する、あたりだろうか。他にも興味深い話とそれにまつわる本が載っている。

 

 最後の章の<「自分の意見」を持ちながら「自分は間違っている」と疑い続ける>ではオウム関連の本を取り上げているのだけど、閉じた個人や集団は暴走しやすいというのがなるほどなと思った。Twitterなんか見てても暴走している人がやたらと目につく。自分は絶対に正しいと思っているからだろう。

 本の中では「知性とは自分に対する批判に開かれている態度」と締めくくっていて、自分もあんまり独りよがりになってはいけないなと改めて思った。    

 

 紹介されている本の中でKindle Unlimitedで読めるのをピックアップ(2021/11のラインナップ)   

 

 僕は本を読んで何か変わるなんて思わないけど、それでもまったく無意味なこととも思えない。食べたものがゆっくりと時間を掛けて筋肉や皮膚、毛に変わるように、読んだモノもジワリジワリと自分の中を変えていくのだろうか。