ダメケル

三十代フリーターの日記

AI vs. 教科書が読めない子どもたち

 最近、ネットでAIが絵を描いたり、小説を書いたりする話題をよく見かける。AIってどんなもんじゃいと思って、この本を読んでみた。

 

<ざっとまとめると>

 著者は数学者。東大に合格するAIを開発するプロジェクトに携わっていた。

 AIはコンピューターであり、計算できることしかできない。つまり、論理、確立、統計でしかない。これ以外のことは現時点では不可能。

 なので、シンギュラリティは起きない。AIが働いて、人間は遊び放題という世の中はやってこない。しかし、多くの仕事がAIに取って代わられる未来はかなり高い確率でやってくる。これまでもの技術の進歩でなくなった仕事が多いが、その比ではないくらいの変化が起きる。

 

 人間がAIに勝てるのは、意味を理解すること。しかし、学生に対して筆者が行った読解力テストでは、あまりよろしくない結果が出た。多くの学生がちゃんと文章を読めていない。

 読解力はすべての基本であり、ここをおろそかにして、英語教育やプログラミング教育をしても無意味。まず生徒にしっかりと文章を読ませる能力を獲得させることが大事なのだ。

 

<感想>

  筆者が開発した読解力テストがどこまで有効なのかは分からないが、ネットを見ていると文章を読めてない人が多いなと感じる。

 というより自分がちゃんと文章を読めているか不安に思った。本を読むのは好きだけど、なんとなく分かったような気になっているだけじゃないだろうか。 著書の中では読書習慣があるからといって読解力が高いわけではないというデータが出ていた。

  自分で読解力を測るのは難しい。何か試験があるわけでもないし、目に見えた形があるわけでもない。意識して読むということに向き合っていかないといけないと思った。

 読解力をアップに有効だと思うのが、同じ本を何回も読む、要約することだと思う。一回読んだ本でも、もう一度読むと飛ばしていることが多いことに気づくし、要約はちゃんと理解してないと書けない。

 

 たくさん勉強しても成績が上がらない子やちょっと勉強して難関大学に合格するような子の違いって読解力にあるのかなと思った。 理解しないまま解き方のパターンだけ覚えてもどこかでつまづくし、読む力があれば自分でどんどん学習できるという話だ。