ダメケル

三十代フリーターの日記

読んだ本の感想など

 

 在特会を取材した内容がまとめられた本。僕自身インターネットにどっぷり浸かってる人間なので、出てくる名前や事件はなんとなく知っていた。改めて一冊の本として読むと、そういうことがあったのかと勉強になった。

 高校生くらいのときに小林よしのりにハマっていた。分厚くて辞典のようなボリュームのある戦争論を手に取ったときに、なぜかワクワクした。当時、家にはまだネットがなかったので、本を読むだけで済んだが、タイミングが合っていれば僕もネトウヨ的な活動に参加していたのかもしれない。

ネットという広大な空間のなかで、分解されていた個と個が結びつき、属性とはまったく関係のない者同士が団結していく。

  なんだが攻殻機動隊を思わせるが、とても印象的な文章だった。

 昔の本なので、ネットといってもずいぶんと様変わりしている。本の中でたびたび2ちゃんねるが出てくるが、今ならTwitteryoutubeになるんだろうか。ちょっと検索してみたけど、そんなに活発な活動をしている印象は受けなかった。

 本の後半でも、在特会から離反する人たちや活動の変化が書かれている。 取材された在特会の会員たちはだいたい僕よりも上の年齢で、ある程度大人になってからネットに触れた世代だ。だから、刺激的な情報に必要以上に感化されたかもしれない。 十年前に彼らを応援していたネット住民の現在は分散されたのではないかと思う。

 在特会の思想のなさは本で繰り返し指摘されている。いま過激な映像を見たければ迷惑系youtuberがいるし、正義感を振りかざすにはバイトテロややらかした芸能人や企業を叩けばいい。 そう考えるとネトウヨは00年代に局所的に盛り上がった運動と片付けられるかもしれない。

 ただ、アフターコロナ以降はまた社会がガラリと変わる可能性はある。不景気が差別やヘイトスピーチに繋がるとすれば、今後はますますその流れが強くなっていくのではないか。新しい先導者がまた出てくる気がする。ただ、ひろゆきとかあの辺の人たちが人気なのを観ると、まだ大丈夫なのかなあと思ったりもする。

 

 

  東大受験生に作文を教えている著者がまとめた文章術。

 文章には分かりやすい主張が大事。主張は感情、共有、要望、警鐘の4個のパターンに分けられる。

 文章の型は3つある。同格、因果、対比。

 文章は双方向。相手の存在を意識し、興味や質問してもらえそうな内容を意識する。

 文章の説得力を上げるには断言すること。そのためには反論やツッコミを想定した上で、回答や譲歩を書く。

 文章は木。根は目的、幹は主張、枝は目次/型、葉は説得力、花は質問や会話。

 

 たまにこういう文章術の本を読んで、よしブログに活かすぞと思っても、すぐに忘れてしまう。

 

 

 

  自分の中の正義に固執してしまい暴走してしまう。こういう人っているな。っていうか自分がそうだ。

 ちゃんと社会復帰できるのかとハラハラしながら読み勧めてしまった。映画の方も観てみたい。