ダメケル

三十代フリーターの日記

スノーピアサー


『スノーピアサー』予告編(90秒バージョン)

 

温暖化を食い止めるべく散布した薬のせいで氷河期になってしまった世界。生き残った人類は世界横断する列車「スノーピアサー」の中で暮らしていた。先頭車両には上流階級が住みパーティーに明け暮れていて、末端車両では下層階級が酷い生活を強いられている。末端車両のカーティスは仲間と共に反乱を企てていた。

 


僕が好きな高橋ヨシキさんがディストピア映画としてオススメしていた作品。アマゾンプライムにあったので見ました。


けっこう評判が別れてますが、好きです。列車という空間を上手く利用したドラマが楽しかったし、役者さんたちの個性が素晴らしかった。入れ歯ババァことメイソンの「ざます感」はインパクトがあったし、ヨナが寝起きで喉を鳴らすのはネコみたいで可愛かった。まぁ、ヨナに透視能力があるっていう設定はどういう理屈なんだとか、どうしてパリピ群衆は一斉に襲ってこないんだとか、上流階級の居住スペースと人数が合わないようなとか、そもそもどのタイミングで世界一周する線路を組めたのかとツッコミどころはありますが。


こまけえことはいいんだよ。


要は一種の風刺ですよね。とくに印象に残ったのは支配階級が「この列車から出たら死ぬ」と言って、外に出て凍死した人を晒し者にしているシーンがあります。なんだかこれいまの日本でよく見かける「新卒で就職しなかったら人生おしまい」「結婚しなかったら人生詰む」みたいな言葉にすっごく似ている気がしました。(日本の場合はそれを上から言われるのではなく人々が内面化しているのが大問題だと思いますが)


列車開発者のウィルフォードはAmazon創業者のジェフ・ベゾスに似ているなぁと思ったのはハゲ同士だからか、僕の考え過ぎか。ウィルフォードの子どもの頃の映像で良いところのお坊ちゃまだよと示しているのはすごく皮肉が効いてるなと思いました。

 

スノーピアサー(吹替版)

スノーピアサー(吹替版)